カウンセリングの基本的考え(2/2)
みなさま、いつもありがとうございます。
カウンセリングを身近なものに。
前回の続き、クライエントさん自身の気づき・成長の援助をするため
私たちカウンセラーは ある前提条件 をもって皆様に関わり、支援していくわけですが
その前提条件とはどういったものでしょうか。
(前回URL : http://www.heartoffice-aoi.com/index.php/news/archives/1466 )
② 答えはその人自身が持っている
上に述べた前提条件・・・
「どうしたらいいのか分からないからお願いしにきてるのに、どうして?」と思われるかもしれませんし
説明するのも少し難しいのですが、自分なりにわかりやすく書いてみると・・・
セッションにおいて私たちカウンセラーは、当然のことクライエントさんの話される内容について
丁寧に耳を傾けているわけですが、その際、話の内容だけでなく身体の動きにも着目してみるようにしています。
例えば
・目の動き(視線の方向、まばたきの回数、どのくらい目と目が合うか)
・手の動き(頭や顔を掻く、指を机をたたく)
・呼吸(深いため息、憤りに満ちた鼻息、浅い呼吸)
・姿勢(肩が落ち込んでいる、背中が丸まっている、前のめり)
・それ以外のしぐさやその人の持っているであろうクセ、性格傾向
など・・・
端的に言えば、無意識で行われている動作のことです。
これによって、その人の現在の “危機的状況” がある程度把握することができます。
(どのくらいクライエントさんが「今のままではいけない」と感じているか)
また、こういった無意識で行われている動作の他、クライエントさんの中から思わず出た言葉や
噴き出した感情、涙などをカウンセラーが丁寧に拾い上げ、クライエントさんに伝えていくことによって
(その他、クライエントさんのお話をもとにいくつか質問をし、その質問に答えていただくことによって)
少しずつ、クライエントさんの中にある変化が生じてきます。
その変化を例えるなら
「鬱蒼とした森を長い間歩き続けていく中で、遠くの方から一筋の光が差し込む」
ようなものでしょうか。
そしてその一筋の光が徐々に大きくなっていって、それが「出口だ!」と確信した瞬間
クライエントさんは『腑に落ちた』感覚を味わいます。
(その人自身の持っていた “答え” に到達)
自分自身に目を背けず真摯に向き合えば、カウンセリングによって
(方程式のような、はっきりした明確な答えではなくても)
必ずその人自身が “持っていた” 何かしらの答えに到達することができます。
「自分の “ほんとうの” 気持ちに気づく」という言い方のほうがしっくりくるかもしれませんね。