“うつ” の人に励ましはいけないのか?(1/2)
みなさま、いつもありがとうございます。
うつ・メンタルヘルスに関するテーマ。
メンタルヘルスやうつ病に関する情報のひとつに
「うつの人に「頑張れ」といって励ますのはNGですよ」
というのを耳にされた方も多いと思いますが、果たしてそれは本当なのでしょうか?
私なりの考え・・・ 一理あると思います。
確かに “うつ” の人は頑張っていると思います。
心理的に健康な人と比べてどうかということは一概に言えませんが
頑張っているのは確かだと思います。
ただ、その頑張りが正しいかと言われると
ちょっと疑問符が付くかもしれません。
どういうことか・・・
例えば、仕事において
心理的に健康な人が
「売り上げ目標を達成する」「製品で不具合を出さない」ために頑張っているのに対し
(『内的動機』による頑張りがメイン)
“うつ” の人は
「会社や上司の期待に応える or 評価される」ために頑張っている
(良い評価をされるために「売り上げ目標を達成させる」「製品で不具合を出さない」ようにする)
(『外的動機』による頑張りがメイン)
ところがやや強いように思えます。
そう。
本来の趣旨と目的が異なっているというか。
自分の価値・評価は他人によってはかられているという部分があるような気がします。
「人の役に立ちたい」という、誰もが持っているであろうこの思いは、裏を返せば
人の役に立ったという実感がないと、自分の価値を見い出せない という危険性を持ち合わせているため
ひいては「頑張りが足らない」「もっと頑張って人から認められないと」と罪悪感に苛まれ
結果、 “うつ” になってしまった・・・
(また、このほかにも、仕事や家庭、社会から課せられた役割と自分の意見・思い・体調などが乖離した状態(腹に落とし込めていない状態)で頑張ってしまっているというところもあると思います)
“うつ” になる人はこのことに気づけるかどうか。
また、自分の意見をしっかり周りに伝えることの大切さ、必要性を感じているかどうか。
そういった意味では “うつ” の人に対して「頑張れ」という言葉はNGかもしれないけれど
精神的に孤立させないためのフォローと、自分の意見や感じたことを
〔自分を主語にして〕言ってもらうためのサポートはかなり重要といえるかもしれません。
(専門用語で『アサーショントレーニング』といいます)
(その人なりの意見が出るまで繰り返し意識づけを行っていかないといけないので、ちょっと大変ですけどね)
ただ、もうひとつ。
昨今の成果主義や古くから残る『努力』『根性』といった精神論的思考が
自分たちを苦しめている要因のひとつであることを忘れてはなりません。
詳しくは次回書きたいと思います。