人はなぜ、悩みを相談したくなるのか(4/4)
みなさま、いつもありがとうございます。
カウンセリングを身近なものに。
過去3回にわたってお送りしてきたテーマ
『人はなぜ、悩みを相談したくなるのか(※)』
きょうが最後になります。
なぜ人は、問題や悩みを抱えたとき、ほかの人に相談したくなるのでしょうか。
そして、どのようにしてもらえたらうれしく感じるのでしょうか。
(引用:『カウンセリングとは何か』 諸富祥彦著 誠信書房)
④ 叱ってほしい
~「そんなことしちゃだめだ」と叱ってほしい~
比較的若い年代の人たち、また、どちらかというと依存心の強い方などは
叱られることによって「本気で接してくれている」ように思うとともに
それが「うれしい」気持ちになるようなところがあるようです。
しかしながら、カウンセラーは叱ったり説教したりすることはまずありません。
(状況によって叱咤激励することがあるかもしれません)
中には、やたらとアドバイスとしたり、人生訓を語り始めるようなカウンセラー(特に年配の方など)もいらっしゃるかもしれませんが、そういった方に相談されてしまったのなら、ただちに他のカウンセラーさんに変えたほうがよいかもしれません。
カウンセラーが叱ることがあるとすれば、それは
カウンセラーとクライエントとの間で 十分な信頼関係が築かれていること。
(専門用語で『ラポール関係』という)
クライエントさんがカウンセラーに対し
「この人には安心して話ができる」「この人なら私の気持ちを分かってくれる」
「私と同じ痛みや苦しみを感じ取ってくれる」「この人となら一緒にやっていけそうだ」
と思い、また、カウンセラーもクライエントさんのその思い(信頼して話をしてもらっている)を感じ取ることができてはじめて成立するものだと考えております。
『共感的関係』という言い方もできるかもしれません。
(※)『人はなぜ、悩みを相談したくなるのか』過去掲載分
http://heartoffice-aoi.com/index.php/news/archives/1214
http://heartoffice-aoi.com/index.php/news/archives/1215
http://heartoffice-aoi.com/index.php/news/archives/1216