眠れぬ夜に〔♯2〕『怒り』とは?
みなさま、いつもありがとうございます。
眠れぬ夜に・・・
明日につながる希望の哲学シリーズ〔♯2〕
『怒り(いかり)』とは・・・
『真剣に主張すること』ことである。
イライラ、ムシャクシャしてどうしようもないとき
どうやってそれを解消すればいいでしょうか・・・
日頃からイライラを解消する “訓練” をしている人ならともかく
怒りはそう簡単に抑えることができるものではありません。
ならば、いっそのこと
「怒ることに徹底してみましょう!」
というと、急に困ってしまう人も多いかもしれませんね。
イライラ、ムシャクシャはするけれど
人前で怒るのは躊躇してしまう・・・というように。
もともと日本人は怒るのが苦手です。
おとなしい民族で、議論することも少ないです。
国際的な交渉がそうであるように
日常会話でさえケンカに聞こえる中国人や
自己主張の国、アメリカの人たちと対等に交渉するためには
彼らと同じように “怒らなければ” いけないわけですが
それができないため、結果的に押し切られてしまっています。
では、なぜ日本人は怒ることが苦手なのでしょうか?
それは、日本の哲学者、三木清(1897-1945)が書いた
『人生論ノート』の中に一部ヒントが隠されているのですが
『怒り』と『憎しみ』が混同して捉えられている ことにあります。
確かに・・・
『憎しみ』は負の感情しかありませんが
本来、『怒り』は 正のエネルギーを秘めた感情 なのです。
つまり
言うべきことを訴えるために
言葉に力をこめ、相手の目を見据える・・・
これこそが本来の『怒り』
(相手を打ち負かすための怒りは、単なる憎しみにすぎません)
そこでポイントとなってくるのが
「怒りをどのようにして伝えるか」です。
怒りが “正のエネルギー” であることを上手に表現する。
そのためには、相手が理解しやすいよう
感情をむき出しにしないのはもちろんのこと
毅然とした態度で、かつ論理的に話す必要があります。
さあ、この文章を読んで、どのように感じましたか?
もし、このことがご理解いただけたのなら
明日からちょっと “自信をもって” 怒ってみませんか?
もちろん、無理に怒らなくていいですけどね。
ただ、ちゃんと意識的して相手の目を見て
自分の意見を言うことができたとしたら
ものすごく自分に自信がつくような気がします。
(引用:『眠れぬ夜の哲学』小川仁志著 PHP研究所)